ツーリングトーク バイク談義

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初めてテントを買う時の基準

初めてテントを買う時の基準

テントを選ぶ際のポイントを優先順位で揚げると、設営と撤収の簡単さ、価格、室内の面積、収納時の小ささと軽さ、、耐風性、通気性(ベンチレーション)、前室の広さなどとなります。それぞれの条件の要素は相反することが多く、テント選びを難しくしているし、楽しいものにもしています。

例えば、広い室内と前室を持ち、小型軽量に収納でき、設営撤収はとても簡単、台風が上陸してもびくともしないテントは幾つもありますが、とても高価となります(トレックライズシリーズなど)。
また、広い室内と前室を持ち、設営撤収は簡単、しかも廉価、と言うテントもありますが、収納時が大きく重くなります(コールマンツーリングテントなど)。

大きさ重さと価格が反比例をします。高価な素材ほど強度が高いので、生地を薄く、ポールを細くできるからです。
設営と撤収の簡単さは絶対条件ですが、価格はどこまで支出できるか懐具合との兼ね合いです。

押さえておきたいポイント

ツーリングテントがダンロップやコールマンなどからラインナップされていますが種類は多くありませんから、キャンプツーリングで選ぶテントは、殆どがバックパック用テントや登山用のテントになります。
キャンプツーリング用のテントをバックパック用テントや登山用テントから選ぶときには幾つか押さえておきたいポイントがありますが、個人の好みによって代わる部分も多くあります。

以下、キャンプツーリング用テントとして押さえておきたいポイントの解説です。

設営と撤収が簡単なこと
テントの設営と撤収が簡単にできると、キャンプそのものが楽しくなります。
逆に、設営と撤収が難しいと、キャンプツーリングの途中からキャンプをしなくなり、ペンション、民宿、ビジネスホテルなどに泊まる様になります。
基準は5分から10分で設営も撤収もできる事です。
設営に15分以上掛かると、テントを張るのが苦痛になります。夕方、テントを張る時間となるのが怖くなってきます。
逆に、設営が5分以内で出来れば、キャンプツーリングの中で「テントを張る」と言う行為を殆ど意識しなくなります。夕方になると「今晩はなにを食べようか」などを考えます。

室内、もしくは前室が広いこと
室内が十分に広ければ荷物を置くのが楽です。
また、室内は狭くても前室が十分に広ければ荷物を前室に置くことが出来ます。泥で汚れたブーツや雨に濡れたカッパなどを前室に置けます。
荷物ケースや防水袋は前室に置いておき、必要なものだけを取り出してテントの中で使うというのは、翌朝の出発前のパッキングをとても楽にしてくれます。

雨の日などは前室で調理をします。
キャンプ場によっては雨天で調理が出来る様な東屋が無いこともあります。また、人気のキャンプ場の東屋は大変に混雑しているので、利用できないことがあります。

通気性(ベンチレーション)が確保されていること
キャンプツーリングは暖かい季節、暑い季節に行うので、テント内の室温の調整が出来るか出来ないかで、キャンプの快適性が大きく代わります。
夏はもちろん春秋でも暑くて寝苦しい夜があります。通気性の確保されているテントなら、僅かの風があれば涼を得られますが、通気性の乏しいテントなら、風が強く吹いてもテントの中にこもった熱い空気が外に逃げません。

通気性(ベンチレーション)を確保するものを通気口(ベンチレーター)と呼ぶのですが、風が通り抜けられる様に、前にメッシュの入口があれば、後ろに通気口が設けられていることが必要です。
登山用のテントは、そもそも標高3000m級の低温の日本アルプスのキャンプ場で使う設計なので、通気性はそれほど配慮されていません。通気性が良すぎると寒さに対して弱くなるので、通気性は酸欠をしない程度に抑える傾向にあります。高価な山岳テントが必ずしもツーリングに向いていない理由です。

通気性の高いメッシュテント
通気性を重視するならメッシュテントという、テントそのものがメッシュで出来ているモデルがあるのですが、これは暑い季節以外は使いにくいという欠点があります。メッシュテントを北海道ツーリングに使うなら7月下旬から8月中旬までしか使えません。

通気性のやっかいなところは、寒いとキャンパーが思ったときに閉じられないといけないことです。暑ければ窓を開け、涼しすぎれば窓を閉めるのと同じです。
通気口は風が通り抜けられる様に設けられている必要がありますが、その通気口は必要があれば開け、必要が無ければ閉じられなければなりません。

好みによる選び方のポイント

以下、個人の好みによるツーリング向けのテントの選び方のポイントの解説です。

予算と価格
キャンプツーリングをする場合、最も高価な道具はテントですが、シュラフやマットなどの寝具、ストーブやクッカーなどの調理器具も買い整える必要があるので、予算内でテントを購入しなければなりません。

室内の広さ
広々とした空間は、キャンプ生活を快適にしてくれます。
テント本体の室内が広いと使い勝手が良くなります。荷物の大半を室内に置けるので、防犯や野生動物対策としても良いです。
おおむねの目安として、テントの奥行きが120cm以上有れば狭さを感じずに済みます。(幅は210から230cmで各テントほぼ共通です)

テントの空間を贅沢に使う、と言うことも出来ます。
奥行きが150cmから200cm位の2人用から3人用のテントを利用すると、長いツーリングのキャンプ生活も苦にならないでしょう。

逆に、テントは日没後から日の出にかけて就眠する場所と割り切ることも出来ます。
雨風さえ防げれば広さは問わないのです。
奥行きが90cmから100cmもあれば、シュラフを置いて就眠するのに十分です。
小さなテントは収納時に軽く小さいのでライディングに影響を与えないメリットもあります。

一般的な傾向として、大きなテントは重く高価になります。

収納時の小ささと軽さ
小さく収納できればパッキングが楽になり、軽量ならライディングへの影響が少なくなります。
軽量化コンパクト化は価格と反比例をするので、どの程度の小ささ軽さを求めるかを予算と相談します。

注意したいのは、テント本体とフライとポール(フレーム)以外にも、ロープやペグなども重量に加えることです。メーカーのカタログによっては、軽量化を謳うためか、テントの重量にペグやロープを含めないことがあるからです。

重さの目安は2kgから4kgの範囲に収まることでしょう。あまりに重いとライディングに悪影響が出ます。

ただし、テントを積む位置によって重量の許容範囲は異なります。
パニアケースや振り分けバッグの様に重心が低い位置にテントを積む場合は、多少重くても許容できますが、荷台の上に載せるのであれば重量にはシビアになります。1kgくらいは異なります。
荷台に積む場合でも、テントを積むのがテールに近いか、ライダーに近いかでも重量による影響が異なってきます。テールに積むと重量がシビアにライディングに現れます。ライダーと荷物ケースの間に開いたスペースに積むと、少々重くてもライディングには影響しません。
テントは出発時には最後に積み込み、到着時には真っ先に降ろすので、パッキングの荷物とは別にして、ライダーのおしりの辺りに置くと便利です。

耐風性
キャンプツーリングでテント泊をする場合、例えば台風並みの暴風が吹き荒れることは考えなくても良いでしょう。ただ、風光明媚なロケーションのキャンプ場のいくつかは海岸沿いや湖畔沿いにあるので、突然の突風に襲われることがあります(網走市呼人浦キャンプ場やサロマ湖キムアネップキャンプ場)。

以下、わたしの例ですが、北海道知床の熊の湯の野営場と、鹿児島県内之浦の海岸沿いのキャンプ場の双方で、テント泊をしていたところ、突然の突風でテントが飛ばされかけたことがあります。

しっかりとしたメーカーのテントなら、ちゃんとテントを設営すれば、大抵の強風に対しては倒壊の恐れはありません。
ただ、テントによってはロープが別売だったり、付属のペグが使いづらくて買い直したりすることも有り、安かったはずなのに、かえって高くなった、と言うケースもあります。
また、ロープを張ることや、ペグを打ち込むのが面倒くさいテントもあります。この辺りは事前には分からないことですが、注意しておきたいポイントです。

耐水性(雨の日にテント泊をするか宿泊まりするか)
雨が降ったり降りそうだったらライダーハウスや民宿に宿を取る、と言うライダーが多くいます。確かに、雨の中のテント設営や撤収は嫌なもので、人間も荷物も濡れてしまいます。
北海道ツーリングでは、天気予報で雨の夜の日の夕方は午後2時くらいからライダーハウスにライダーが集まり始まり午後4時くらいには人気のライダーハウスから一杯となって行きます。

大抵のテントは、当たり前ですが耐水性を持っていますが、格安テントには希に雨が降ると水がにじんで、豪雨となると水没してしまうテントもあります。

雨の日のテント泊の苦痛を多少とも和らげるのには、幾つかポイントがあるのまとめます。
テント設営と撤収の簡単なこと。5分以内で設営撤収が出来るのが条件です。それ以上の時間を雨の中にいると苦痛です。

前室が十分に広いこと。濡れたカッパを室内に持ち込めないので前室に置いたり、濡れた荷物ケースを前室に置いたり、調理を前室で行ったりします。十分な広さの前室が無いと、これら全てをこなせません。

収納時にあまり大きくならないこと。濡れたテントを畳んでもコンパクトには畳めません。ビニール袋に入れて荷物の上にくくりつけます。もともと収納時でも大きなテントだと、雑に畳んだら更に大きくなってしまうので不便です。

防水が完全であること。
わたしのこれまでに使用したテントで防水が不完全だったテントはありませんが、ホームセンターやアウトドアショップで数千円で手に入れた格安のテントを持って北海道に来たライダーの中には夜半から降り出した雨のために床が濡れてしまい眠れなくなったと言う話を時折聞きます。

民泊をキャンプツーリングに取り入れる

わたし自身は豪雨が降っても台風が上陸してもテント泊が出来る装備と技術を持っているので、雨天だからと民宿に泊まることは無いのですが、一つの選択肢としては有効だと思います。

小型軽量で耐風性防水性が完璧な高価なテントを持っていたとしても、マニュアル通りのテント設営では台風並みの暴風雨には耐えられません。猛烈な暴風雨の時には夜間にペグがしっかりと打ち込まれているかどうか確認をする必要も出てきます。

高価なテントの購入に加えて高度なテント設営の技術をマスターするよりは、悪天候の日には民泊と割り切って、晴れの日のみのテント泊ツーリング用に廉価なテントを買ってはどうでしょうか。

キャプテンスタッグのリベロツーリングテントとバンドックツーリングテントを試しに使って見たところ、驚くほどテント設営は簡単でした。これだけ簡単に設営ができれば、ツーリング中にストレスは感じないはずです。
耐水性と耐風性に疑問がありますのでわたし自身は実際のツーリングには使えないですが、悪天候=民泊のツーリングなら十分実用的と思います。

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