2010/04/30 304 km 天候:晴れ
香川県、徳島県、高知県
高知県物部村までの長い道のり
県道44は国道439に抜ける。
国道439から祖谷山林道に入るが工事中で通行止め。この林道に限らず、今回のツーリングでは国道や林道の通行止めが目立った。四国に大雨でも降ったのだろうか。
京柱峠
やむなくルーティングを瞬時に変更して京柱峠から西峰林道に入り、楮左古小檜曽林道から高知県の物部村へとゆくことにする。
林道や舗装山岳路を走るときは通行止めが多いので、常に複数のルートを用意しておくから、瞬間的に別ルートを思い描くことができる。
もっとも祖谷山林道が通れないから楮左古小檜曽林道に道を変更しただけではすまない。その後のルートも部分的に変更しなければ後々の予定が成り立たなくなってしまう。
このあたりは経験の多寡によって違ってくる。
藤集落から谷越しに見た西峰集落
わたしが四国にめっきりと惚れ込んでいる理由の一つがこうした山里の風景。
標高1000m近い山の中腹から時には七合目あたりまで人家が建っていることがある。
山内家土佐二十四万石はこうした山峡の小さな集落からの年貢米で成り立っていたことがわかる。
楮左古小檜曽林道
1度、国道439へと降りて、楮左古小檜曽林道の出入り口を確認して写真に納めたあと、藤集落の中を上ってゆく。
この集落にはよくゴールデンウィークに通ったが、2004年前までは棚田には水が張られていたが、今は休田となっている。日本の農業の深刻さはこうしたところに来ないと実感できない。
四国の熊
四国で野生のツキノワクマの生息が確認されたというニュースは読んでいたが、こうした看板を見つけると本当だという実感がわいてくる。
わたしは以前にカモシカをツキノワクマと間違えて、「絶滅をしたといわれていた四国のツキノワクマを発見した」と喜んで写真を撮った経験がある。
わたしにとって熊とは羆で、ツキノワクマは決して恐ろしい存在ではない。ただ、群馬県のしま林道ではツキノワクマが飛び出してきて危うく衝突を思想になった経験があるので、シカやイノシシと同様に衝突だけは避けたい動物の一種。
いずれにしても、絶滅したといわれていた野生動物が実は絶滅していなかったということはうれしいニュース。
再会
わたしのツーリングルートはかなり特殊で、地元のライダーでないとわからないような道をつないでショートカットをして走ったり、またキャンプ場はほとんど利用しないので、過去に出会った人と再会するということはまずないのだが、この日は、張川林道の入り口で昨年にわたしが主催したオフラインミーティングに参加してくれたライダーと再会をすることが出きった。
国道193
四国の国道は酷道と呼ばれるほど狭く路面にコケが生えていて滑りやすく、走りにくい道になっているところがおおい。
この国道193もその一つ。約20kmに渡ってこのような狭く見通しの悪い道が続く。
幸い交通量がないのでオートバイなら対向車に注意をしていればそれほどの危険はない。
峠
わたしには理解しがたいのだが、峠の開通記念碑だけは分不相応に立派。
川が気になる
わたしはカヤックで川を下るので、下れる川かどうかツーリング中もチェックを入れている。
この川は徳島県の南部を北から南に流れる海部川だが、春の水量の多い時期なら何とか下れそうにみえる。
ただ、水流がかなり複雑で危険を伴うことは確実。
四国の鯉のぼり
四国のゴールデンウィークのツーリングの楽しみの一つは川にかけられた鯉のぼり。
川幅いっぱいに鯉のぼりをかけてある姿はなかなか見応えがある。
この風習は四国一円に見られる他、九州の山村でも見ることができる。
この日は海部川の河原で野営。
早朝の県道44、香川から高知へ
早朝の気温は5℃。標高1000mの大山なのでかなり冷え込んだみたいだ。今回の就眠用品は最低気温は5℃までしか耐えられないので、ぎりぎりの温度だった。もう1℃下がっていたら寒くて日の出前に目を覚ましていたことと思う。
大山を下って吉野川を渡る。昨年、カヤックで下ったあたりのやや上流域になる。昨年は秋にきたので水が涸れていたが、この日は四国三郎の名に恥じない立派な流れのかわになっていた。
吉野川を渡ると高知へと至峠越えの県道44へと入る。
この県道、2004年に来たときにはまだ未舗装路だったので、林道データベースに登録してある。そのため、今回は追加の取材。
通常のツーリングだったらまず通らない道。
さすがに県道らしく、未舗装区間は消滅していた。その代わり、新規開設工事を行っていた林道が入り口で通行止めになっている。予算配分を見直したのかもしれない。