2011/08/11 0 km 天候:晴れ
釧路湿原−別寒辺牛湿原−厚岸
釧網線の駅
JR釧網線が釧路湿原の中を南北に通っている。
都市と都市を結んでいる路線とは思えないほどローカルな鉄道で、乗ったことはないがあちこちで見ていて不思議と縁がある様に思う。
以前テレビで見たが、丹頂鶴が敷地に迷い込んだので急停車をしていた。ほほえましい風景だ。
釧路湿原の中には釧網線の駅が2つある。
一つが釧路湿原駅で細岡展望台に立ち寄る人のためのものらしい。
もう一つは細岡駅で、これは位置から言ってカヌーで釧路川を下ってきた人が乗車するためのものの様だ。
夏場でも利用する人は希と思うが、冬場だとまずいないだろう。ひょっとすると年に数人ほどかも知れない。(注:釧路湿原駅と原生花園駅は夏期のみの停車)
細岡カヌーポート
カヌーの盛んな釧路川には幾つかカヌーポートが設置されている。
一番に利用されているのが細岡カヌーポートだ。立ち寄ると10数台の車が上流から下ってくるカヌーを待っていた。
ここに立っている標識の岩保木まで6kmは川を下った時のものだ。こんな距離の標識は四万十川にも吉野川にもなかった様に思う。
釧路川の源流部と下流部をカヌーで下ったことがあるが、今は源流から細岡カヌーポートまでの100数十キロのリバーツーリングを計画中だ。いつ実現できるかは分からない。
釧路川カヌーツーリング
釧路湿原
釧路湿原をもっとも美しく見られるのが細岡展望台だ。背景に阿寒岳を配していて見事としか言いようがない。最初に来た時には雌阿寒岳が噴火をしていて、ここから見たらうっすらと一筋の噴煙が上がっていた。
釧路湿原は見て楽しむよりも、体験をして楽しんだ方が面白い。
見ただけではとりとめもないほど大きいだけの印象しか残らないが、カヌーで釧路川を下ったり、遊歩道を歩いたりすると、釧路湿原が体の中に記憶として残ってくれる。
カメラの中のゴミ
カメラの中に小さなゴミが入っていることに気がついた。
使っているカメラというのはキャノン EOS 7Dというデジタル一眼レフカメラなので、レンズとカメラの取り付け部分から時折ゴミが入ってしまう。
EOS 7Dは重い、大きいというのが不評なカメラなのだが(カメラの重量が820g、レンズ、予備バッテリー、カメラケースを含めると1.5kgを越える)、性能はこのクラス最高であることは万人が認めるところ。操作性が抜群なので登山でもツーリングでも持って出かけている。
標茶の街でエアスプレーを購入してゴミの取り除きに掛かるがうまくいかない。あまりやってカメラに悪影響を与えるのもあれなので、ゴミの取り除きをあきらめる。
朝から晴れた日だったが、この時間は特に日差しが厳しく、気温もぐんぐん上昇していた。手元の温度計は32℃を差している。
北海道で30℃を越えるなどフェーン現象など異常気象の時しかなかったはずなのだが、ここ数年は30℃越えは珍しいことではないらしい。
これだけ暑いとオートバイに乗って風を切っている方が涼しい。
セイコーマートの日蔭でカメラの清掃をしていたのだが、暑さに負けそうなのでアイスクリームを買ってきた。
セイコーマートのアイスクリームはとても美味しいものだ。売れる商品の開発力は7-11が一番だが、素材の味を生かした美味しい商品の開発力ではセイコーマートの方が優れている様に思われる。
廃道となりつつある道が多い
標茶から別寒辺台林道、PF第1幹線林道を通って厚岸に抜けたが、本当は泉川林道やPF第2幹線林道なども走りたかった。
走らなかったのは、別寒辺台林道やPF第1幹線林道でも入口から草ぼうぼうの廃道状態だったからだ。泉川林道やPF第2幹線林道は入口を見ただけだが、もっと凄い状態となっていることは想像に難くない。
路面の見えない道を走るのはリスクが大きすぎる。
別寒辺牛湿原
釧路湿原は有名で誰でも知っているが、別寒辺牛湿原を知っている人は希だろう。それもそのはずで、国立公園になっていなければラムサール条約に登録もされて居ない。展望台もなく(丘の上に展望台が最近設けられた)、カヌーツーリングも行われていない(別寒辺牛川の湿原一帯は規制されている)。森林も原生林ではなく、植林された樹木が茂っている。観光客受けするはずがない。
それでも魅力を感じるのは、PF第1幹線林道のおかげだろう。湿原の中を通る道は幾つかあるが、この林道の様に湿原のただ中を20kmに渡って通る道も珍しい。高台からは周囲の湿原が見渡せる。
道の左右には豊かな水量の川が流れている。大雨の後にはこれらの川が氾濫をしていて、道の上を流れる。その流れの上を突っ切って走る。
鹿のいるキャンプ場
厚岸の岬の先端にある筑紫恋キャンプ場は良いキャンプ場だ。
料金は210円。テントサイトは芝。トイレは二か所。ゴミは持ち帰りではなくキャンプ場で捨てられる。コインランドリーも設けられている。こんなキャンプ場は、いまの北海道では希だろう。
牡蠣が特産の街の厚岸なので、せっかくだからと地元のスーパーで牡蠣を探したが売られていなかった。蟹の枝幸やホタテ貝の猿払もそうだが水揚げが多いからといって地元の人がその海産物を食べているとは限らない。観光客相手の土産物屋は数軒有っても地元の人のために売られてはいないのだ。
ホタテ貝など手頃な海産物を買い込んでキャンプ場に行き、受付を済ませて調理をしていると、エゾジカがキャンプ場内を歩いているのが見えた。
北海道ではエゾジカは珍しい動物ではないのだが、それでも街中で見ることはまず無い。厚岸の街から数キロしか離れていないが、このキャンプ場が自然に囲まれていることがこれでわかる。
コッタロ湿原
コッタロ湿原を北西から南東に横切る未舗装の道道がある。
湿原の中を通る道なので大雨が降ると冠水して通行止めとなってしまう。
この湿原は何度も訪れているが、晴れているのは初めてかも知れない。久しぶりに展望台に登ってコッタロ湿原を見てみると、見慣れた手前の沼の先に、広い湿原が広がっていた。