2005/06/20 371 km 天候:晴れ
夕張 三笠 厚田 増毛 留萌
千鳥ヶ滝
夕張市の南の端を流れる夕張川にあるのが千鳥ヶ滝。滝の上公園の駐車場にバイクを止めて遊歩道を多少歩くと見えてくる。地層が地殻変動でねじれて縦に露出してから、夕張川の流れで浸食されて出来たものらしい。やや上流には竜仙峡と名付けられたトロ場もある。
紅葉の頃が一番の見頃だろう。
幸福の黄色いハンカチ
高倉健主演の邦画の名作というより武田鉄矢の出生作の印象が強いが、大好きな映画であることには変わりがない。
ずいぶん前に一度立ち寄っているが、そのときのまま、今も残されていた。
見学をしていると大型のバスが乗り入れてきて、バス1台分の観光客を降ろした。ツアー客の観光ルートに組み込まれていると言うことは、未だ人気は健在と言うことだろう。
郷愁の丘シネマのバラード
夕張市街の丘の上に造られた施設が郷愁の丘シネマのバラードだ。お客は全くなく、商売として成り立つのかと心配してしまう。
施設の中は売店と有料の展示場だが、お金を払ってまで見たいとは思わなかったので、施設の外側を見て歩いただけにした。
映画の街のイメージ
夕張市街の商店に、古い映画の看板が掲げてある。映画の街のイメージをアピールしているのだろうとは思うが、とても違和感を感じる。映画の看板は撤去して、むしろ寂れて行く炭坑の町を意図的に町作りに利用した方が、町おこしには良いのではと思う。
石炭歴史村
20年前に岩見沢に住んでいたとき、見ていたテレビに毎日CMが入っていた施設がここ。当時は輝くような存在に思えたが、今は寂れてしまってお客も居なさそうだ。個人では入場できないような雰囲気が施設の中にある。100名以上の団体客でないと、ここには入れないだろう。
メロン城
メロンでお酒を造っているらしいが、下戸には用がなかった。試飲コーナーも設けてあるが、車やバイクの運転者に試飲は無理だろう。
工場は稼働してはいず、売店だけががんばっていた。
寂れ行く町
廃屋と思って見学をしていたら、現役の住居だったので驚いた。あわてて敷地から退去した。どうも公営住宅のようだ。炭坑が閉山となり、その後に力を入れた観光業が振るわず、どんどん寂れて行く町の象徴のような建物に感じた。
三笠市の達布山
夕張市にいると気が滅入ってくるので、予定を早めて北上を開始した。途中、三笠市の達布山の山頂に登って、休憩をかねて景観を楽しむ。達布山の語源はアイヌ語の丸い頂上を意味する「タプ・コプ」と言われているらしい。
現地の掲示板によると西郷従道、山県有朋、榎本武揚、桂太郎、板垣退助など明治時代の名士達が、この山頂を訪れているらしい。なぜかを考えてみるに、ここから北に「樺戸監獄」があり、周囲には炭坑が幾つも掘られていた。名士達がこれらを一望できると言うことで、この山に登ったのだろう。
厚田村
月形を通り、そのまま日本海へと走り抜ける。突いたところが厚田村。旧幕臣の孫で「勝海舟」や「新撰組異聞」などの名著がある子母澤寛氏の生まれ故郷でもある。明治時代にはニシン漁でずいぶんと栄えたそうだが、現在では林業と農業の村らしい。
増毛町雄冬の展望台
厚田村を日本海に沿って北上する。浜益村を過ぎ増毛町に入るとすぐにがけの上に展望台が建っているのが遠目にもわかる。
実際に登ってみると、豪快な建て方をしているのが分かる。上る階段は岩の上に乗せたもの。展望台の裏手にはナキウサギが出てきそうな一面の岩石の景観である。
展望台からは180度の視界があり、正面の海と眼下の海岸線がコントラストを造っている。
留萌市黄金岬の夕日
日が長いとどうしても走りすぎてしまう。夕日の名所、留萌市の黄金岬で夕陽を堪能できたのはよいが、ずいぶんと走ってきたものだ。黄金岬に着いたのは午後7時前、夕張を発ったのが午後1時だから、6時間前後走り通したようだ。
岬の公園で日が沈むまで眺めてから、夕食の買い出しを始める。
夕張観光
20年ほど昔、岩見沢市に住んでいた頃は隣町の夕張市が近くて遠い街だった。隣町でありながら手軽に行き来できる距離ほど近くはなく、とくに用事も無いので訪れないままに終わった。その後も旅の途中で夕張市を通過することはあっても、特に観光して回ろう時は起きなかった。
今回、旅の中の1日を割いて、この町を回ってみた。
写真は千鳥ヶ滝の公園にある発電所の建物。