未舗装路を走る林道ツーリングは転倒してあたりまえ、事故って当たり前の世界です。転倒しても怪我をしないための林道ライダーならではの服装と防具類の夏限定の解説です。
かっこよくTシャツにジーンズ、革靴で国道を颯爽と走るのがアメリカンやロードバイクに乗るライダーなら、暑い日差しの元で長袖シャツに不格好なプロテクターとブーツを身につけて、泥だらけのバイクでとぼとぼと走って行くのが林道ライダーです。
どちらをかっこよいと考えるかは人それぞれの主観によりますが、沿道の歩道を歩いている小学生は押し出しの強いアメリカンやファッショナブルなロードよりもオフロードに親しみを感じるらしく、よくピースサインを出したり手を振ってくれたりします。
お世辞にもかっこよいとは言えない林道ライダーの服装ですが、この服装やプロテクターは万一の事故に備えたものなのです。Tシャツにジーンズ、革靴のライダーが車にぶつけられて転倒すれば重傷を負って入院しますが、林道ライダーなら「びっくりした、驚いた」の一言ですんでしまいます。これは1999年夏に北海道で車にはねられたわたしの実話です。わたしが事故を起こした前の週に同じ状況でハーレーダビッドソンライダーが車にはねられ足と腕を骨折してバイクを北海道に置いて飛行機機で帰宅したとお巡りさんが言っていました。
更新日:2016/04/05
夏はメッシュジャケットがお薦めです。わたしはゴールドウィンスポーツのメッシュジャケットGSM2507を10年以上も愛用していますが、メッシュジャケットを使い続ける理由の第一は、Tシャツで走るよりも涼しいからです。第二の理由は安全性、第三の理由はポケットの多さから来る収納力です。
林道は山岳地帯を通る道路が多くありますが、夏の晴れた日には涼しいとは限りません。また、林道と林道をつなぐ国道や都道府県道の区間はアスファルトの照り返しもあって、高い気温となります。
こんな時、少しでも涼しい方が思考がしっかりとしていて、とっさの判断ミスを防いだり、飛び出しに対処できたりします。
暑いよりも涼しい方が良いのです。
フェーン現象で36℃以上の気温となった山形県や北海道北見市などを終日走ったときに思考が低下した経験からの判断です。
更新日:2016/04/05
パンツ類は転倒時に体を保護してくれる強化化学繊維のものを選ぶ様にします。わたしは転倒時の摩擦に対する強さと濡れたときの乾燥の速さ、オフロードブーツとのデザインの相性の良さから通称モトパン、モトクロスパンツをはいています。
赤や黄色や青の原色の生地は派手で、ツーリングには向かないデザインと思っています。ロングツーリングで街々を転々とする場合は、街乗りでモトパンはとても違和感のある服装なので、お薦めは出来かねます。ただ、日帰りツーリングや一泊二泊のツーリングなら許容範囲でしょう。
更新日:2016/04/05
ツーリングではどんなに暑い日でも、薄手の生地でかまわないから長袖を着るのが原則ですが、林道ツーリングではこの原則はより強く感じる必要があります。一つは転倒のリスクが高いこと、もう一つは標高が高い林道を走る分、紫外線の影響を受けやすいから、最後に林道を走ると木の枝や草の葉が張り出していてあたるのでそのケガ防止です。
H.N.うーたん(Yuichi Mizunuma)
当サイトの執筆・撮影とシステムの製作等全てを行っています。林道への案内板やクライミングトークのWebMasterでもあります。使用バイクのジェベルXCは1997年型、2002年型と乗り継ぎ、三台目の2004年型のジェベルXCを売却して、現在はバイクツーリングには行っていません。、これまでのツーリングの総走行距離は約21万kmです。
×閉じる
2013年まで、春夏秋冬、北海道から九州沖縄まで、ツーリング・登山・サイクリング・パドリング(カヤック)をしています。年間のテント泊数は40泊から60泊程度、日帰りを含めると年間80日くらいはアウトドアにいました。
現在は東京都八王子市高尾に在住しています。オートバイから少し離れていて、主に登山とサイクリングを趣味にしています。
SNSのURL
facebook Yuichi Mizunuma
twitter Yuichi Mizunuma
×閉じる