シュラフカバーはシュラフの上にかぶることで濡れる事から防ぎます。また温度調整にも役立ち、寒い夜にはカバーをかぶり、暑い夜にはシュラフを省いてカバー単体で就眠できます。持っているキャンパーの少ない道具ですがキャンプツーリングの必須の道具ではないでしょうか。シュラフカバーの役割と選び方の解説です。
保温力のアップ
シュラフカバーをシュラフの上からかぶることで、幅広い温度に対応することができます。シュラフカバーを使うと、シュラフ単体よりも2℃から3℃、適応温度を下げられます。10℃までのシュラフが8℃か7℃まで使えることになります。
シュラフの防水
晴天の日、放射冷却があると気温が下がってテント内に結露します。この水滴がシュラフを濡らすと保温力が落ちます。特にダウンシュラフが濡れてしまうと極端に寒くなります。
シュラフカバーで防水性素材、もしくは撥水性素材を選べば、シュラフが濡れるのを防いでくれます。
単体で暑い夜を過ごす
3シーズンシュラフは真夏の夜には暑くて使えませんが、そのときにシュラフカバーをシュラフ代わりに使うと涼しく快適に寝られます。
つまり、シュラフカバー単体で寝るわけです。
少し寒いと感じたときには、インナーシュラフを使います。
テントの中で寝る時に使うシュラフカバーに、なぜ防水性が必要なのでしょう。
夏でも北海道や東北では夜になると気温が驚くほど下がる時があります。信州などの高原のキャンプ場でも同様です。春や秋では日本中で見られます。
いわゆる放射冷却です。
外気が下がると、人のいるテントの中は暖かいので、外気と室温の温度差が大きくなり、人の吐く息や汗が外の空気に冷やされてテントの生地に結露してしまいます。夏の暑い日、氷を浮かべた冷たい水の入ったコップに水滴がつくのと同じです。
起きている時は水滴に触れないように気をつけますが、寝ている時はそうも行きません。寝返りを打ったりしたときにシュラフが水滴に触れてしまうと水分を吸って保温能力を落としてしまいます。特にダウンシュラフは顕著です。濡れたシュラフも10分も太陽に干せれば乾くのですが、ツーリング中はなかなかシュラフを干す時間が作れません。シュラフがしめっている時に雨でも降り出したら毎日シュラフが湿気を帯びて重くなって行くのを見ているしか手が無くなります。
この様な事態を防ぐのに、シュラフカバーの防水能力が役立つわけです。
テントの内側が結露をするのは寒い日なので、シュラフの上にシュラフカバーを重ねて寝るはずです。そのシュラフカバーが防水なら安心して一夜を過ごせます。
撥水性、もしくは防水性の素材の製品を選びます。
殆どのシュラフカバーは耐水性の素材を使っていますが、格安製品には希にそうで無い素材を使っています。
撥水性よりも防水性の素材の方が耐水性は高いのですが、これは価格と予算との兼ね合いになります。
透湿性の素材を使うことは必須です。
人は一晩の睡眠でコップ一杯(200mlから300ml)の汗をかきます。この汗は当然シュラフの内側から外側に水蒸気として発散されるので、シュラフカバーに透湿性が無いと、カバーの内側に湿気がこもってしまって、シュラフを水浸しにしてしまいます。
ただ、防水性の素材で透湿性を持った素材となるとゴアテックスが一番ですが、価格も高価になります。
シュラフカバー単体でも使うので、薄手のものだと数回の使用でほつれたり裂けたりしてしまいますから、しっかりとした作りのものを選びましょう。また、厚手の作りの方が、暖かいです。
H.N.うーたん(Yuichi Mizunuma)
当サイトの執筆・撮影とシステムの製作等全てを行っています。林道への案内板やクライミングトークのWebMasterでもあります。使用バイクのジェベルXCは1997年型、2002年型と乗り継ぎ、三台目の2004年型のジェベルXCを売却して、現在はバイクツーリングには行っていません。、これまでのツーリングの総走行距離は約21万kmです。
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2013年まで、春夏秋冬、北海道から九州沖縄まで、ツーリング・登山・サイクリング・パドリング(カヤック)をしています。年間のテント泊数は40泊から60泊程度、日帰りを含めると年間80日くらいはアウトドアにいました。
現在は東京都八王子市高尾に在住しています。オートバイから少し離れていて、主に登山とサイクリングを趣味にしています。
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